2014年5月11日日曜日

【シングル】ライコウギャラ軸役割スタン -第11回キツネの社mf使用構築-



第11回キツネの社mfに参加してきました。
今回は対戦参加者が252名となるシングルオフでは過去最大規模のオフでしたが、直前までPT構築が難航していて結局使いたかった軸は使えずに保険として温めておいたあざむき氏原案の構築を微調整して参加することにしました。

結果は
××◯◯×◯◯◯◯の6勝3敗,Opp46.91%,WOpp40.74%,スイスドロー64位の予選落ち
といういまひとつの結果となってしまい、準備不足が露呈した形です。

しかし、予選R1,R2の負けは自分のプレイングミスと有利択からの択負けであったため、構築自体は十分予選抜け以上のポテンシャルを備えていたと考えています。


◇コンセプト
積みアタッカーのギャラドスとそれの補完として優秀なライコウを軸に、相手の起点回避と自軍の起点作成とハメギミック処理をまとめて可能なエルフーンを添える形からスタートしています。
シングル厨の時の経験を活かし、ライコウギャラドス軸のスタンを作ろうと思いこの構築を作成しました。
シングル厨でライコウギャラドス軸選出では主に役割サイクル戦になることが多かったため残りを遂行力の高いポケモンと高耐久のクッションで固めようと考え、それぞれの補完が美しい眼鏡ヒードラン+ゴツメクレセリア+鉢巻ローブシンというガチガチの論者色を出すことにしました。
全てのポケモンが、繰り出し性能を発揮出来る場面が作れるため、比較的選出はし易いと思います。
また役割サイクル軸とは言え、ギャラドスは起点が出来ればすぐ積めるためバランスの調整は上手く整っているでしょう。

PTバランスを分析するとこうなります。

ライコウ :高速、中耐久、特殊アタッカー、起点回避、メイン補完、電気
ギャラドス:中速、高耐久、物理アタッカー、起点作成、積み、メイン(メガシンカ)、水飛行
ヒードラン:低速、高耐久、特殊アタッカー、最大級火力遂行、多耐性、鋼炎
クレセリア:低速、高耐久、物理クッション、数値受け、還元戦術、超
ローブシン:低速、中耐久、物理アタッカー、状態異常利用、最大級火力遂行、闘
エルフーン:高速、低耐久、補助ループ、起点回避、起点作成、草妖


◇詳細

■ライコウ@命の珠 
165-*-95-167(252)-121(4)-183(252)
10万ボルト/神通力/目覚めるパワー(氷)/電磁波

珠ライコウとしての3ウェポンはテンプレ通りの構成とし、残りの技で悩みました。瞑想、ボルトチェンジ、身代わり、リフレクター、電磁波。
身代わりとボルトチェンジ、電磁波で悩んだ末、このPT構築が役割サイクル軸であることを考え相手のバンギラスに積まれても後続で楽に処理出来ることを考え電磁波を採用しました。元々この電磁波案はあざむき氏から頂いたもので、バンギラスに限らずカイリューやゲンガー、ガルーラなどS上昇の積み技やメガシンカでSが上がるポケモンなどに上手く刺さります。ライコウがバンギラスに起点になる場面が多かったためこの技は非常に重宝しました。
後出しのガブリアスに対しては身代わりが安定と言えますが、身代わりすることによって生じるアド差よりもガブリアスが存命することにより相手に巻き返しのチャンスを与えることを警戒して、成功すれば最も強力なピンポイント交代読みを当てる方針です。これはPT構築単位でサイクル戦を得意としながら、全体的に繰り出し性能は低く、サイクル数も2,3回が限度であるため強気なプレイで早期に決着を付けなければならない性質を持つためです。


■ギャラドス@ギャラドスナイト
171(4)-194(252)-99-*-120-133(252)
171-227-129-*-150-133
アクアテール/地震/氷の牙/竜の舞

威嚇と耐性を利用した受け出しからの遂行をメインとするため竜舞の使用率は低め。そのため遂行力を最も高くする意地っ張りA振りアクアテールで採用しています。
このポケモンのメガシンカのタイミングは非常にシビアに感じていて、遂行時でもメガシンカせずにアクアテールを撃ったり、メガシンカしながら竜舞しなければならない場面もあります。具体的には序盤など、威嚇や飛行タイプを残したい場面、相手のガブリアスを処理できていない時などはメガシンカせずに立ち回ることが多かったです。また、メガシンカしながら竜舞するタイミングは、威嚇の通った物理など1撃受けながら竜舞するときや悪や霊技を固定した相手との対面で竜舞するときはメガシンカさせます。
選出は主に先発で威嚇を撒きながらクレセリアに引いてガルーラや鉢巻ガブリアスを受けたり、それを読んで引いてくる相手にメガシンカしながら遂行する展開を多く使いました。


■ヒードラン@拘り眼鏡
167(4)-*-126-200(252)-126-129(252)
オーバーヒート/火炎放射/ラスターカノン/悪の波動

主にファイアローやフェアリー先発が予想される時の先発で使います。Sを上げる理由は陽気バンギラスなどを意識していて後出しバンギラスを交代読みラスターカノン2発で確実に処理出来るように考えています。
構築単位ではそれほど重い相手ではないのですが、鉢巻ハッサムがエルフーン相手に繰り出されることが想定され、それに対する圧力にもなっています。
特殊火力として最大級のC200眼鏡オーバーヒートの撃ち逃げが理想的でありながら、オーバーヒートを撃つ相手は数値的に対面処理である事が多く、相手に起点を作らせてしまうことが多いポケモン。
そのためのエルフーン補完と言ったところでしょうか。


■クレセリア@ゴツゴツメット
227(252)-*-189(252)-95-151(4)-105
未来予知/ムーンフォース/電磁波/三日月の舞

構築単位で鉢巻ガブリアスやガルーラ等の高火力物理アタッカーが重かったため投入を余儀なくされました。HBクレセリアでも鉢巻ガブリアスのA200逆鱗やメガガルーラのA194親子愛捨て身タックル2発は耐えられないため、必然的に威嚇ポケモンが必要となりギャラドスがメイン投入されているこの構築とは数値的にも補完的にも綺麗に填まります。
未来予知である理由は、H振りメガガルーラの身代わりをC無振りから確定破壊出来ることなどや、本来はトリルで愛用していた立ち回りですが、未来予知→電磁波→三日月の舞(このターンの終了時に未来予知が当たる)という立ち回りが可能となるため三日月の舞成功時に身代わりが残るリスクを減らすことが出来ます。
また、未来予知は「未来予知発動時の対面での相手のポケモンのDでダメージ計算され、当たるときのポケモンのHPに計算済みのダメージを与える」という仕様があることも特徴です。つまり、未来予知を撃った時の対面がゲッコウガやバシャーモなどのDの低いポケモンであった場合、未来予知が当たる時のダメージが大きく入るということです。
ムーンフォースは未来予知を発動した後に繰り出される悪タイプに対する役割破壊です。


■ローブシン@拘り鉢巻
181(4)-211(252)-115-*-85-97(252)
マッハパンチ/馬鹿力/空元気/叩き落とす

この構築でもっとも歪なポケモンではないでしょうか。元々物理アタッカーが少ないこの構築に鬼火利用として根性ローブシンを入れるメリットはそこまでありませんが、それでもギャラドスに対する鬼火や電磁波は少なからず飛んでくるためこういった罠を仕掛けるのも面白いと考えました。Sはハッサムやマリルリ、スイクン周辺を意識して準速にしていおり、根性が発動しなくとも馬鹿力でB4振りガブリアスが綺麗に確定であるため冷凍パンチを抜くことで空元気を採用出来、叩き落とすもあるため遂行性能は最も高いポケモンになると考えられます。
具体的に鉢巻根性の火力を紹介しましょう。

マッハパンチ 決定力指数:28440 B4振りガブリアス確定2発 H4振りメガガルーラ乱数1発(15/16)
馬鹿力 決定力指数:85320 呑気HCスイクン確定1発
空元気 決定力指数:66360 H振りメガヘラクロス乱数1発 (15/16)
叩き落とす 決定力指数:45978 A182珠ガブリアスの地震確定耐えのギルガルドを確定1発


■エルフーン@食べ残し
120-*-106-129-95-184
ムーンフォース/アンコール/宿り木のタネ/身代わり

これまでの並びで穴になる要素をまとめて補完するための駒。役割サイクルは起点積みでたやすく崩壊するため、その積みを先制アンコールで逆に起点とし回避します。宿り木の回復量を最大化するためH個体値を0に設定するのが理想的でしょう。耐久に振れないため半ば必然的に余分な努力値はCへと振られムーンフォースの火力がH4振りメガガルーラの身代わり確定破壊程度になります。
エルフーンの存在がこの構築全体の穴埋めと潤滑油の役割を果たし、選出率も高く重宝しました。
多かった選出は、ギャラドスライコウエルフーンとヒードランギャラドスエルフーンでした。



◇総評

キツネの社mfの9ラウンド予選で明確な構築の欠点を突かれた対戦は1試合。
Sを上げためざ地メガサーナイトがこの構築では根本的に対処不可能であり、ライコウの電磁波+ヒードランのラスターカノンでやっと処理出来る程度であるため、サーナイト一匹でアド差を広げられてしまって勝つことは非常に困難でしょう。
その他はどれも善戦し、負けた試合も使用者のプレイングミスによるもので最善択を見失わなければ残り2勝も出来ていたのではと考えています。

そのため、構築自体の完成度は高かったと考えています。
今後はサーナイトの回答をどのように作るかを考えて構築することにします。

記事を書く日が遅くなりましたが、第11回キツネの社mfで対戦していただいたプレイヤーや交流した皆様、そして、最後の最後まで構築相談に乗っていただいたあざむき氏やるどるふ氏達スペシャルサンクスの皆様、ありがとうございました!