2012年11月22日木曜日

【シングル】バンギナンス Ⅰ

電磁トリパⅠの応用です。



バンギラス
持ち物:イバンのみ
備考:-
205-154-133-*-167-81
いわなだれ/でんじは/ほえる/ステルスロック

ガブリアス
持ち物:カムラのみ
備考:砂隠れ個体
213-150-119-*-105-169
ダブルチョップ/じしん/つるぎのまい/みがわり

ボルトロス
持ち物:たつじんのおび
備考:めざ氷個体
165-*-90-167-100-179
10まんボルト/めざめるパワー/でんじは/みがわり

ハッサム
持ち物:たべのこし
備考:-
177-150-143-*-123-85
バレットパンチ/とんぼがえり/つるぎのまい/ねごと

マリルリ
持ち物:いのちのたま
備考:力持ち個体
179-112-101-*-103-96
アクアジェット/ばかぢから/れいとうパンチ/ほろびのうた

ソーナンス
持ち物:オボンのみ
備考:A個体値0
271-34-121-*-105-53
カウンター/ミラーコート/アンコール/みちづれ


イバンバンギは実験的に採用しました。
ステロ、電磁波、吠えると3つの補助技を使うためダメージの蓄積が多いことを逆手に取り、最後の先制電磁波や岩雪崩で無駄のない動きが実現できました。
そして、サポートバンギ+ナンス+ガブorマリルリという選出が思いの外強く、バンギで誘った地面や格闘をナンスでチャッチして処理すると残りのガブやマリルリとのサイクルで勝ててしまうことが多かったですね。
全体的に電磁波を積極的に当てていく構成なため、ガブリアスとのコンボやマリルリのSとのシナジーを狙っていきます。
ガッサ対策はハッサムに一任していますが、これといった問題はなく、どうやらこの残飯剣舞寝言構成が一番効くようです。
ドリュウズはアクアジェット+バレットパンチで落とせるようになっています。
ナットレイがかなり重たい構成ですが、そこはナンスを使った全体の立ち回りで上手く処理するしかありません。
ガブリアスは"電磁波トリパⅠ"の耐久より少し硬くしてA161グドラの素逆鱗やA186バンギの冷凍パンチを高乱数で耐えるようにチューニングしました。
つまりこのカムラガブは、相手が中途半端な打点しか望めないなら身代りを貼る必要もなく、即剣舞からカムラ発動が見込めます。

まだ穴の多いPTですが、サポートバンギ+ナンス+ガブor滅び個体という構成は考察のしがいがあると感じました。

以上になります。

2012年11月20日火曜日

【シングル】電磁波トリパ Ⅰ

現在、オフ前だということでPOで勝率のいいPT2種類の内一つを公開することにしました。
オフに出る方々が参考に出来るように現在の環境を意識して構築しています。


・2012年11月末のシングルオフでKPが上がると予想されるポケモン

ⅰ. ローブシン

オフ直前の夢島拡張で鉄の拳ローブシンが解禁されることになりました。
鉄の拳ローブシンの詳細なダメージ計算やその脅威は下記のレンツカさんのブログで紹介されています。
http://d.hatena.ne.jp/o500220204/20121116/1353078378
レンツカさんの考察にある通り、鉄の拳ローブシンを鉢巻まで考慮して受けようと考えれば、受けきる事のできるポケモンはヤドラン、ソーナンス、クレセリアなどに限られます。
つまり鉄の拳ローブシンの登場により、11月末オフのシングル環境はそれを中心にメタが構築され、安定志向のバランスの良いPTにはエスパータイプやゴーストタイプが採用されることが予想されます。

ⅱ.クレセリア

鉄の拳ローブシンとの最大のコンボであるトリックルームとみかづきのまいを使え、これ自身がローブシンを受けられるポケモンであり、いわゆる月光乱舞系統PTとしてKPの上位に入ることは容易に予想できます。
そして、今回のオフ会でクレセリア自体の型が新しく開拓されていくことも考えられます。

ⅲ.ラティアス

クレセリアほどの耐久は無いものの、両方の壁を張れて癒しの願いを使えることからローブシンとの相性は非常にいいと考えられます。
そのため、一見普通のスタン系構築に見えてもラティアスとローブシンが同時に採用されていれば、このコンボを疑う必要があるでしょう。

ⅳ.ソーナンス

ソーナンスもローブシンを受けて確実に処理したり起点にできたりと、KP増加が予想されるポケモンです。
また、近頃勢力が増してきたメタモン入りの構築でよく採用されることからもソーナンスは意識しておいた方が良いでしょう。

ⅴ.シャンデラ

先週末の九尾杯でKPの増加が注目されました。
一番の理由はキノガッサにあります。キノガッサなどの身代り系ロジックに呪いが効き、起点を作ってから小さくなるの強力なロジックで相手を詰めることも出来るため、11月末のオフでも増加が見込まれます。

ⅵ.メタグロス

ここまでで上がったエスパータイプや、シャンデラを嫌ったローブシン側が採用するバンギラスなどと非常に相性が良いためDSSなどの鋼枠としてハッサムよりも此方を採用する人が増えるかもしれません。



以上の環境変化を見据えて、次のようなPT構築を組み上げました。




バンギラス
持ち物:たべのこし
備考:-
205-154-133-*-167-81
いわなだれ/でんじは/ステルスロック/ほえる
・C1871回蝶舞ウルガモスのジュエルさざめきを確定耐え

ガブリアス
持ち物:カムラのみ
備考:砂隠れ個体
212-153-116-*-106-169
ダブルチョップ/じしん/つるぎのまい/みがわり
・A187ドリュウズの剣舞地震を85.4%~100.9%(超高乱数耐え)
・A182襷マンムーの氷の礫を67.9%~81.1%(確定耐え)
・C177ボルトロスのめざ氷を84.9%~100.0%(超高乱数耐え)
・H155B90ボルトロスを剣舞ダブルチョップで高乱数(98.97%)1発

ボルトロス
持ち物:たつじんのおび
備考:めざ氷個体
165-*-90-167-100-179
10まんボルト/めざめるパワー/でんじは/みがわり
・A182ガブリアスの逆鱗を確定耐え
・C196珠霊獣ボルトロスの10万を確定耐え
・C182ラティオスの素流星群を87.3%~103.6%(中乱数耐え)
・H173D100霊獣ボルトロスをめざ氷で62.4%~73.4%(オボン込みで確定2発)
・H215D106カバルドンをめざ氷で47.0%~55.8%(79%で乱2発)

ハッサム
持ち物:オボンのみ
備考:-
173-170-143-*-106-89
バレットパンチ/とんぼがえり/つるぎのまい/ねごと
・A211鉢巻鉄の拳ローブシンのアームハンマーを86.7%~102.3%(超高乱数耐え)
・=A211珠鉄の拳ローブシンのアームハンマー+マッハパンチを確定耐え
・C200の眼鏡ラティオスの流星群を1.5発確定耐え
・C177ボルトロスの10万ボルト2発を確定耐え

ローブシン
持ち物:いのちのたま
備考:鉄の拳個体
207-206-121-*-86-69
アームハンマー/ドレインパンチ/マッハパンチ/れいとうパンチ
・A187ドリュウズの剣舞地震を確定耐え
・C216珠霊獣ボルトロスの10万を85.5%~101.9%(高乱数耐え)
・S4振りカバルドンと麻痺状態のS137雨キングドラ抜き

クレセリア
持ち物:ゴツゴツメット
備考:めざ炎個体
223-*-187--95-157-105
れいとうビーム/めざめるパワー/トリックルーム/みかづきのまい
・A200珠ハッサムの虫食いを64.1%~77.1%+バレットパンチを21.5%~26.0%(高乱数耐え)
・A204カイリューの1回竜舞ジュエル逆鱗を74.4%~87.9%(確定耐え)
・A211鉢巻鉄の拳ローブシンのアームハンマーを25.6%~30.5%(3発確定耐え)
・A204鉢巻バンギラスの追い打ち(交代補正)を67.3%~78.9%(確定耐え)
・C216霊獣ボルトロスの1回悪巧み10万を87.9%~103.6%(高乱数耐え)


11月末のオフ会で増加が見込まれるローブシン軸のPTを対策する上で、トリックルームと壁の両方を意識する必要があります。
そのため両者の始動ポケモンに相性が良く、遅延可能な電磁波身代りボルトロスを採用。
電磁波身代りボルトロスは電磁波を受けに来る霊獣ボルトロスを倒せるように帯調整ボルトにしました。
そのボルトロスと相性が良い砂ガブも採用。
砂ガブは相手の襷ボルトロスに対して一矢報いるチューニングを施し、ボルトロス+ラティオスのような並びも突破できようカムラのみを採用。
そして、逆電磁波砂構成でも良かったが、相手のローブシンを受けるために採用したクレセリアとそのコンボ要因のローブシンを起点にしてくる小さくなるシャンデラなどの対策のためステロ吠えるバンギを採用。
これにより、相手の電磁波の影響をもクレセリアのトリックルームによって軽減する構成にできました。
そして、相手のキノガッサに対するメタが甘いため、オボン剣舞寝言ハッサムを採用。
これでビルドガッサであっても蜻蛉返りの身代り破壊が追いつき、後続の帯ボルトで処理ができます。

今のところ、この構成で極端に弱い穴は見つかってません。
根性ブシンにしてPOで回してみたところ、対面構築一般形の遂行速度に若干の脆さが見えたものの勝率は8割を超え、十分な戦績を出せました。

以上になります。

11/21一部修正:ガブリアスの技 げきりん→ダブルチョップ

2012年11月16日金曜日

【シングル】環境分析 Ⅱ

先日、環境分析Ⅰで触れた現在のシングル63の環境構造を図式化してみました。
こういった構造の図式化に関しては全くの素人ですので拙い点があるかと思いますが、要点さえ把握してもらえれば結構です。

シングル63環境の中心構造

矢印の向きに従って相性が良く相手を縛る様子を表しています。
当然持ち物や型、状況次第で優劣は変わりますが一般的な相性の優劣はこの矢印通りで問題ないでしょう。

この図式の主旨は、「現在の複雑化したシングル環境の原点はラティハッサムなどのDSSに対するメタから成り立っている。」というものです。
結局は現在の複雑なPT群も金銀の第二世代から始まった役割理論に支配される形式で組まれているということになり、さらに言えば、第五世代になってからよく見られる機械的な立ち回りはリスク管理などで駆け引きを避けるためより一層、拡張された役割理論に基づいた立ち回りになります。

つまり、第五世代のシングル63は複雑化しているように見えて最もシンプルなルールなのではないでしょうか。
それはポケモン対戦というゲームがパワーゲームであることと、シングルの場合1ターンの択が6択しかないため、すぐに択ゲーが生じて更に運要素もあって将棋のように駆け引きの正当性を認めるのが難しく、結果的に一種のギャンブルのような世界になるわけです。

よって、ポケモンというゲームは将棋やチェスなどのような戦略ゲームよりもポーカーや麻雀などの心理戦ゲームに近い気がします。

そしてまた、ポケモン対戦の目的によってもPT構築が変わってきます。
オフ会などの大会で優勝を目指すPT構築とWi-Fiのランダムマッチなどのレーティングをランキングに載せるためのPT構築は本質的に違うものであるはずです。
その理由こそ「環境が違う」ということです。

ランキングマッチのレーティング戦は日常的に行われているため、新たなプール拡張やオフの結果などの情報が無い限り環境の変動は非常に緩やかです。
そこでは正しく勝率主義の安定志向なPT構築が物を言います。
つまり第五世代的と呼ばれる立ち回りはランダムマッチの存在による影響が大きいと考えられます。

オフ会などではたかだか150人までの人数が予選リーグを抜けてからトーナメントするという形式が多いでしょう。
そういったオフ会では毎回のKPが物語るように、参加者によって環境の偏りが大きく変動します。
つまり、オフ会では事前の環境分析はあまり役に立たないことも多々あるわけです。
そういったオフ会での対戦は人間同士が実際に会って対戦するため、より心理戦の要素が大きくなるので一発屋ネタに近い尖ったPTや特定のPTだけをガンメタしたPTなどの構築と呼べないPTが優勝することもあるでしょう。
それはオフ会ならではの環境と言えます。

また、そのあたりの話は以前に@さんが考察されていました。
http://forplatinumdbdiary.blog36.fc2.com/blog-entry-1214.html

そのためポケモンの対戦はルールに限らず、対戦する目的を明確に決めておくとPTが作りやすくなり、環境の考察も捗ります。


最後に、現在までのオフ会情報、ランダムマッチレーティング戦の環境、PO環境を踏まえた上での総合的なグッドスタッフを提示します。
もちろんこのままのPTでも十分戦えますが、対戦する環境によっては全く歯が立たない可能性もあります。
つまり、このPTは構築ではなく、第五世代的グッドスタッフの一種の理想形として見てもらいたいと思います。


oror
or

・確定枠

ボルトロス
持ち物:きあいのタスキ
備考:めざ氷個体
155-*-90-177-100-179
ボルトチェンジ/めざめるパワー/でんじは/いばる

キノガッサ
持ち物:たべのこし
備考:テクニシャン個体
155-176-104-*-82-120
ローキック/タネマシンガン/みがわり/キノコのほうし

ハッサム
持ち物:オボンのみ
備考:S個体値8程度
173-200-120-*-105-66
バレットパンチ/とんぼがえり/ねごと/つるぎのまい

メタモン
持ち物:こだわりスカーフ
備考:S最遅個体
155-54-*-*-*-48
へんしん/-/-/-


・選択枠(竜)

ガブリアス
持ち物:カムラのみ
備考:すながくれ個体
184-182-115-*-105-169
げきりん/じしん/つるぎのまい/みがわり

or

ラティオス
持ち物:いのちのたま
備考:めざ格個体
157-*-100-181-130-177
りゅうせいぐん/サイコショック/めざめるパワー/めいそう

or

カイリュー
持ち物:ラムのみ
備考:-
167-186-115-*-120-145
げきりん/しんそく/ほのおのパンチ/りゅうのまい


・選択枠(高耐久)

ソーナンス
持ち物:イバンのみ
備考:A個体値0
271-34-121-*-105-53
カウンター/ミラーコート/アンコール/みちづれ

or

スイクン
持ち物:イバンのみ
備考:配布個体
204-*-157-130-143-95
ねっとう/れいとうビーム/ぜったいれいど/おいかぜ


長くなりましたが、以上になります。




2012年11月15日木曜日

【シングル】ボルトロス+ハッサム

近頃私は現在のシングル63環境の構造の分析を続けています。
その過程で、環境構造の中心はやはりDSSから始まりボルトロスとキノガッサ、スイクンによる相関関係であることが分かってきました。

そういったことを意識した上で、高種族値スタンなどでの使用を想定したボルトロス+ハッサムの基軸形を設計しました。




ボルトロス
持ち物:たつじんのおび
備考:めざ氷個体
167-125-90-158-103-179
10まんボルト/めざめるパワー/とんぼがえり/でんじは

耐久調整
・C182スカーフラティオスの流星群を確定耐え
・C197の珠霊獣ボルトロスの10まんボルトを確定耐え
・ステロダメ(41)+C156のスイクンのれいとうビームを凡そ70%の確率で耐える
・=C140のスイクンの瞑想1回積みれいとうビームを凡そ70%の確率で耐える
・砂ダメ+C117のスイクンの熱湯+冷凍ビームを凡そ86の確率で耐える
・A200の一致逆鱗を凡そ58%の確率で耐える

ハッサム
持ち物:オボンのみ
備考:S個体値8程度
173-199-120-*-106-66
バレットパンチ/とんぼがえり/でんこうせっか/ねごと

耐久調整
・C200の眼鏡ラティオスの流星群を1.5発確定耐え
・C177ボルトロスの10万ボルト2発を確定耐え
・A204鉢巻カイリューの逆鱗を82%の確率で2発耐え
・A200ガブリアスの地震を76%の確率で2発耐え


ダメージ計算
・H4振りボルトロスをボルトロスのめざめるパワー+A199ハッサムの電光石火により凡そ99%の確率で落とす
・B4振りラティオスをボルトロス蜻蛉返り+A199ハッサムのバレットパンチにより凡そ90%の確率で落とす
・H173D101オボン霊獣ボルトロスをボルトロスのめざめるパワー2発により79%の確率で落とす
・H4振りボルトロスをA199ハッサムの蜻蛉返り+ボルトロスのめざめるパワーにより78%の確率で落とす
・H207D140スイクンをA199ハッサムの蜻蛉返り+ボルトロスの10万ボルトにより凡そ67%の確率で落とす
・H189D117ガブリアスをボルトロスのめざめるパワーにより凡そ64%の確率で落とす
・H155B104キノガッサの身代りをA199ハッサムの蜻蛉返りによりBランク+2の状態で確定1発破壊



この基軸があるだけで初手ボルトロスが出しやすくなり、後続にバンギラスやガブリアス、スイクンなどを置いておくとほぼどんなPTに対しても初手ボルトロスが安定します。

2012年11月14日水曜日

【シングル】アイディア紹介 Ⅰ

このブログは「アイディアを温める事無く、思いつき次第紹介する」をスローガンとしています。

ということで、このアイディア紹介は定期的に更新しようと考えています。

Ⅰ.ミロカロス


持ち物:たべのこし
特性:ふしぎなウロコ
備考:-
201-*-101-120-194-101
ねっとう/こごえるかぜ/さいみんじゅつ/じこさいせい

・C182眼鏡ラティオスの流星群を砂ダメ込みで1.5発耐え
・C161眼鏡キングドラの雨ハイポンを3発耐え

特徴:
主な高威力の特殊技を数値で受けきれて再生可能。
熱湯、凍風、催眠と後続サポートも充実。
ドラゴンテールを入れると催眠ループもワンチャン有り。
Cがスイクンより高いためアタッカー調整も十分可能。

補完個体:カバルドン、クレセリアetc...
推奨PT:カバドリ、キュウクレ (ステロを撒いたり受け主体、サイクル主体のPTと相性が良い)




Ⅱ.ムウマ


持ち物:しんかのきせき
特性:ふゆう
備考:-
167-*-95-*-105-135
ねむる/ねごと/いやしのすず/ほろびのうた

・A197までのランク+1一致逆鱗確定耐え
・A200珠テクニシャンキノガッサのタネマシンガンを4発分まで確定耐え
・C161珠グドラの雨ハイポンを確定耐え

特徴:
主にキノガッサやフシギバナ、グライオンなどの無限ループ系のメタとして使用。
寝言で鈴が出れば早期に全回復が可能。
鈴とのコンボにより、PT全体で素眠りワンチャン。
同様のことはチルタリスで可能。ゲンガーやゴチルゼルで応用も。

補完個体:バンギラス、コバルオンetc...
推奨PT:バンドリ、バンギブシン (周りを高種族値の受け個体で固める)





Ⅲ.スイクン


持ち物:たべのこし
特性:プレッシャー
備考:配布個体
205-*-151-110-167-94
ねっとう/ぜったいれいど/ほえるorまもる/みがわり

・A150ハッサムの蜻蛉を身代りが確定耐え
・C182眼鏡ラティオスの流星群被ダメから身代り可能

特徴:
主な仕事は身代りの無いスイクンやクレセリアなどの高耐久個体を零度で落とすこと。
後ろにスカーフガッサやナットレイなどの身代りスイクンを流せる個体がいれば、まもみがで良い。
PTのサポートにより毒を撒くことで、まもみがだけで落とせる範囲を増やし零度を温存する。

補完個体:キノガッサ(スカーフ)、ナットレイ、ライコウ、クレセリアetc...
推奨PT:対面構築系統、積みサイクル、キュウクレ、バンギブシン (PT全体で毒を撒けるように設定)





Ⅳ.トゲキッス


持ち物:たべのこし
特性:てんのめぐみ
備考:-
191-*-115-151-135-135
エアスラッシュ/でんじは/いばる/みがわり

・C182眼鏡ラティオスの流星群確定耐え

特徴:
相手の特殊技のみの個体を潰すために使用。
身代りが残せたら威張るも入れて凡そ83%の確率で相手が行動不能。
運が良ければ身代りの無いラッキーも突破可能。

補完個体:パルシェン、マンムー、ナットレイ
推奨PT:対面構築、電磁波砂 (周りに電磁波を撒けるポケモンがいれば成功率が上がる)




Ⅴ.チルタリス


持ち物:こだわりスカーフ
特性:ノーてんき
備考:-
155-*-110-134-125-128
りゅうせいぐん/だいもんじ/ねごと/ほろびのうた

・H159D133程度のラティオスまで確定1発
・H187D131までのメタグロスを確定2発
・C110程度の不一致れいとうビームを確定耐え

特徴:
C振りガブのよりも高いCであるため、スカーフ流星群の最低条件はクリア。
ノーてんきにより、理屈上はドリュウズやキングドラとタイマンで勝てる。
寝言+滅びの歌により、キノガッサ流しもこなせる。

補完個体:メタグロス、バンギラス、スイクン
推奨PT:無天候スタン系 (理屈上この1匹に天候メタと催眠メタ、無限メタを任せられるため)




Ⅵ.ガブリアス


持ち物:たべのこし
特性:すながくれ
備考-
209-150-122-*-105-169
あなをほる/ほえる/まもる/みがわり

A150程度のハッサムのバレットパンチを身代りが確定耐え
A150程度のポイズンヒールキノガッサのローキックを身代りが確定耐え

特徴:
守る+穴を掘る+砂隠れ+αにより半無限まもみが。
毒や麻痺、ステルスロックを撒いて砂が確定してからの置物に使用。

補完個体:ボルトロス、バンギラス、ナットレイ
推奨PT:電磁波砂、受けループ (ステルスロックや状態異常を多様するPTと相性が良い)




今回は以上になります。

2012年11月9日金曜日

【シングル】環境分析 Ⅰ

こういった一種の対人ゲームにおいて、「環境」という言葉の使用に疑問視する人達がいます。
実際、そういった人達の主張は筋が通っていて、例えば現在のポケモンのシングル63というルールでは
究極的には「メタの循環が起りえない」ことを知っているからでもあります。

しかしそれはPT構築の優位性をピラミッド型でのみ解釈しただけの机上論に頼った見方であり
実践的にはPT構築の多様性とメタの必要性が「ポケモンが好きな人」と、まだ発掘されていない
アイディアなどによって保たれているのが現状です。

ところが、度重なるバージョンアップによって過度なパワーゲーム化が進み、PTや個体の優位性が
より鮮明になってきており、プールの拡張が無ければ格付けも大きく変動することはありません。
そういった縦割り社会的なPT優位性の究極を見れば「環境」と呼ぶことを疑問視する人の主張は
およそ理解できるものでしょう。

しかし、そうしたPTの優位性も十分理解していると更に新しいアイディアの発掘があったりメタ構築で
ピラミッドそのものが変わるかも知れません。

そこで一先ず私は循環するにせよしないにせよ「環境」という言葉を使い、記載を進めます。




長い前置きになりましたが、これから現在のポケモンシングル63バトルの環境を分析していきましょう。

シングル63が1対1のターン制ゲームである限り、ロジック上の最上級個体は出現します。
それが、現在は下記の2匹になります。



キノガッサとボルトロス(化身)です。
この2匹の対策を怠れば直接勝敗に関わるアドバンテージを必ずと言っていいほど取られてしまいます。
そして、それのポテンシャルを引き出すことを目的としたPT構築が対面構築と呼ばれるものです。

2010末期から2011後期まで環境のピラミッド階層の最上位にいたPTカバドリの対策を施す上で、POで
効率の良いシミュレーションが出来たこともあり、2011年夏頃から少しずつ現在の対面構築が
形成されて行きました。

そして現在の対面構築の一般形は次のようになっています。

Ⅰ.対面構築


ボルトロス キノガッサ ハッサム スイクン マンムー カイリュー

これは1匹1匹のカードパワーが強い個体のみで形成された、ロジック上のグッドスタッフと言えます。
第4世代末期に高種族値のみで固めたグッドスタッフがピラミッド階層の最上位に位置したことと
対照的に思えますが、第5世代のシングル63は役割理論などのロジックが確立されているのを前提として
いるため、残る不確定要素の確率論までも優位に動かせるこのようなPT構築に行き着くわけです。

ボルトガッサという並びは、偶然マンムーやパルシェンが持っている技の氷柱針に弱いため
マンムー1匹で対策とすることも可能です。
よって、このボルトガッサが環境の最上位に位置する限り、マンムーの需要は消えません。



また、前回の記事の「高威力の流星群を撃てる竜タイプ」+「相手の竜タイプを受けて流せる鋼タイプ」
の縦の並び、DSSがサイクル戦の基本的な構築になっています。



このDSSを主軸としたPT構築は第4世代的な高種族値で固めて細かいチューニングを施したスタンダードPT
になることが多いでしょう。

そして、その第4世代的なサイクル戦を第5世代で実現するためにボルトガッサの明確なメタを入れたPTが
ドリュウズ主軸の砂パです。

ドリュウズは「ボルトロスを落とせる電気タイプ無効の存在」であり、「キノガッサの催眠メタ」となり下記のようなPTにメタを含ませ第4世代的な役割理論が支配するゲームに持ち込みます。

Ⅱ.ドリュウズ主軸砂パ



カバルドンorバンギラス ドリュウズ ラティオス ハッサム スイクン +1




そして、ドリュウズ主軸砂パと同じように天候によるS上昇の高打点を利用したPTにキングドラ主軸雨パがあります。

Ⅲ.キングドラ主軸雨パ


ニョロトノ キングドラ ランドロス(霊獣) ソーナンス キノガッサ +1

これはボルトガッサをメタる砂パに強い性質があるため、対面構築とドリュウズ主軸砂パとキングドラ主軸雨パの
3つのPTが基本となって環境が循環しているようにも感じられます。
現に、対面構築の全盛期は終わりを告げ、数ヶ月前のドリュウズ主軸砂パの再生、そしてごく最近の
キングドラ主軸雨パによるオフ会の好戦績が環境の循環を裏付けているのではないでしょうか。

最近のニョロトノは専ら脱出ボタンを使ったキングドラやキノガッサなどの高速展開を図る型が多く
滅びの歌を入れてループ構造もメタれるようになっています。
そして、その雨構成との補完に優れるスカーフランドロスやソーナンス、キノガッサを入れたPTがオフ会で上位に入賞しました。
また、元々ボルトガッサをメタる砂パに対して相性が良いため、対面構築と雨パが組み合わさったり後述の電磁波ガブ展開
の偽装雨パも勢力を増してきたように感じます。




砂パや雨パに対して相性が悪いにもかかわらず周りとの相性補完が優れ受け主体のPTとして勢力を上げた
クレセリア主軸晴パがあります。

Ⅳ.クレセリア主軸晴パ


キュウコン クレセリア ランドロス(霊獣) +3

最初に陽の目を見た晴パは、クレセリア主軸晴パの原型であるUK構築やドレディア主軸晴パなどが上がります。
今では基本的に受けループ系PTと組み合わせるのに相性が良いためクレセリア+ラッキーも数を増やしました。
キュウコン+クレセリア+ランドロスが基本選出となるようです。




砂パと雨パが天候によるS上昇を利用しているためそれをメタるトリパも流行りました。

Ⅴ.ローブシン主軸トリパ




クレセリアorポリゴン2 ローブシン ハッサム カイリュー ヒードランorバンギラスetc +1

ローブシン主軸であり、クレセリアでトリックルーム展開と三日月の舞でローブシンの延命を図る
月光乱舞と呼ばれるPTがトリパの筆頭でしょう。
あとはポリゴン2などでトリックルーム展開を図り周りをカイリューなどバランスの良い構成で固めた
トリパのグッドスタッフのようなPTもオフ会で好成績を収めました。




トリパの弱点である5ターンや天候パの猛攻を耐えぬくため、トリパの行動ターンを凌ぐ8ターン有効な
リフレクターとひかりのかべを使った積みPTがあります。

Ⅵ.ローブシン(キノガッサ)主軸壁パ





ライコウorラティオスorアグノム+サクラビス
ローブシンorキノガッサ カイリューorウルガモス ボルトロス(霊獣) +1,2

壁が有効な間にビルドアップを積み、ドレインパンチによって急所に当たらない限り1匹で受けと潰しを両立できるようにさせるのが目的でこれもローブシン主軸であることが多いでしょう。

また、キノガッサのメタであるHBゴツメ寝言ハッサムを突破するためにビルドガッサが流行ってきています。
そのガッサをフォローするために壁を張る構成も目にします。

2011年初期からあるアグノムで壁を張りサクラビスで殻を破ってバトンタッチするPTもテクニシャンのキノガッサや
霊獣ボルトロスの追加で未だ健在です。




そして、第5世代になってからサイクル戦の究極を追求した受けループも今尚勢力は衰えません。

Ⅶ.受けループ




ラッキー エアームド
グライオンorクレセリアorボーマンダorフシギバナ
バンギラス+スイクンetc +1,2

対面構築が流行る前まではグライオンが必須でありましたが、最近はその配置がキノガッサ対策に
変わっているように感じます。
受けループもオフ会などで好成績を収めているPTであり、根強い人気と熱心に研究されるプレイヤーの存在から
ある意味、現在最も発達した構築群ではないかと考えます。





受けループなどのバンギラスを使用するPTに付加される要素として砂隠れガブリアスを使用した電磁波砂構成は
現在も安定した戦績を残しています。
しかしながら、勝率は安定するもののトーナメント形式でのオフ会などではなかなか好戦績を残すことが出来ないPTでもあります。

Ⅷ.電磁波(砂)



(バンギラス) ガブリアス ボルトロス キノガッサ ハッサム +2,3

最近はバンギラスを抜いて砂パ以外のPTに砂パのメタ要素として電磁波砂構成を投入したPTが数多く見られます。
その構成はボルトロスとキノガッサとハッサムが多く入るため、実は対策構築の亜種であると考えています。





シングル63のWi-Fiランドロスマッチレーティングバトルで安定した高レートを量産した霰パはスタンダード形式の
PTのなかで、他の全天候に対して強いメタが効くために幅広いPTを意識するなら霰パになるという結論は
今でも通用するでしょう。

Ⅸ.霰パ




ユキノオー ガブリアス サンダー
メタグロスorローブシンorスイクン
ウルガモス ソーナンス

霰パの基本構成となったノオーガブサンダーやカバドリ全盛期以前に最も勢力を広げたノオーウルガナンス構成は
現在でも散見されます。





最後に、積み技から攻撃の連続で相手の受けを一気に崩し選出全体を突破する積みサイクルも
厳密にはサイクル戦の考え方から生まれたPTであると考えられます。

Ⅹ.積みサイクル


パルシェン ウルガモス カイリュー キノガッサ ハッサム +1

このPTはサイクル戦を想定したPTつまりスタンダード的なPTの盲点になることが多く、最近でもこのPTは
好戦績を残すことが出来るでしょう。
構成としてパルシェンを基軸に展開し、パルシェンとの潰しの相性補完を広げてウルガモス、カイリュー、キノガッサ、ハッサムとなります。




以上のような組み合わせを各々複合されたPTもたくさん存在します。
最近流行りのPT構築の傾向としては、まず対面構築とドリュウズ主軸、キングドラ主軸に
耐性があるPTが殆どです。
そして不確定要素である確率論を様々なアプローチから制御しようとする流れも垣間見えます。


今回はシングル63の環境を大きな視点から分析しましたが、次回は個別考察も加えて細かく分析しようかと思います。